ペダリング考察6:骨盤を立てる?

ペダリング考察シリーズ

こんな本がある。

アレクサンダー•テクニークという、もともとは役者向けのメソッドを音楽家向けに簡単に紹介したものなのだけど、この本が言っていることを簡単にまとめると、

•人間は自分の身体の構造や大きさ、動きのしくみを驚くほど理解していない。
•間違った理解による身体の使用は間違った動きを生み、痛みや怪我の原因になり、上達の妨げとなる。
•一方で、頭、首、背中がリラックスしていれば、人間は無理のない綺麗な動きを自然に習得していく(初源的調整作用、プライマリーコントロール)。

ということである。もし、これを読んでいるあなたが腕の付け根は肩だと思っていたり、指は手のひらから伸びているものと思っていたり、腰から脚が生えていると思っていたり、ひとさし指が1番力のかかる指だと思っていたりするのであれば、一読の価値があるかもしれない。これらはすべて間違っている。

この知識もドラムの師匠から教えてもらったのだけど、そんな私がロードバイクに乗るようになってからずっと疑問に思っているフレーズがある。
「骨盤を立てて、背中は猫背」
ロードバイクのよいフォームとしてたびたび出てくるフレーズだが、多くの人にとってためにならないフレーズであるなあと私は考えている。

「骨盤を立てて、背中は猫背」が間違っていると言っているわけではない。そう言われたときに、多くの人がどんな姿勢になるかが問題なのだ。

私の知識と経験からすると、骨盤を立てると言われても、普通の人は骨盤を立てることができない。手や脚と違って、私たちは普段の生活で骨盤を意識することはあまりない。そのため、骨盤はしくみや構造をイメージし、動かす訓練をしないとちゃんと動かない部位なのだ。立つのはその上の腰椎(多くの人がここが腰とイメージしているところ)で、腰椎をできるだけ地面に対して垂直にしようとする。この姿勢をとると実際には骨盤は後傾し、坐骨の後ろ側で上半身を支えるような姿勢になるはず。

また、猫背というと多くの人は背骨が曲がった姿勢をイメージすると思うが、背中に関節はないので背骨はそんなに曲がらない。猫背というのは本当は骨盤を後傾させ、首を前に突き出した姿勢のことで、背骨は結果的にカーブが深くなるにすぎない。

腰椎を垂直にし骨盤を後傾させつつ、首を前に突き出し肩甲骨を広げ腕を前に出しハンドルをつかむというのが、多くの人が「骨盤を立てて、背中は猫背」と聞いてとる姿勢なのではないか。

だとしたら、かなり無理がある姿勢だと思う。骨盤が後傾しているため、姿勢維持のため腹筋にかなり力を入れなければならないし、首と背中が緊張し痛みの原因になる。当然、プライマリーコントロールも働かない。やまめ乗りの著者によるとこの乗り方をすると重心が後ろすぎて逆足に重さががかかり踏み足には重さをかけられず、ペダルがものすごく重くなるとしている。

もちろん、訓練をつめば本当の意味で「骨盤を立てて、背中は猫背」の姿勢を取ることができるし、骨格によってはそれが最適のフォームであることもあるので、このフレーズ自体が間違っているわけではない。ただ、このフレーズから最適なフォームを作っていくのはかなりの回り道を強いられるのではないかなと思う。

それでは、「骨盤を立てる」というのは実際にはどのような動きで、どのようなイメージを持てばいいのか。それは次回以降で書いていく。

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